わきや手に大量の汗をかく人に適したボトックス注射が最適

過剰に汗をかいてしまう多汗症は汗臭くなって不潔な感じになってしまう他、汗によって手が滑る問題もあります。生活に支障を及ぼすほどの発汗は放置しても状態が改善することはほぼあり得ないので、医療機関での治療が不可欠です。
過剰な発汗を抑えるのに効果的な方法としてボトックス注射があります。

ボトックスは食中毒を引き起こすボツリヌス菌から抽出された毒素の一種で、筋肉や細胞の動きを鈍らせる効果があります。医療用に加工されたボトックスを発汗する部分に注入することで汗腺が正常に機能しなくなり、発汗量を減らすことができます。ボトックス注射は即効性なので、注入してすぐに汗の量を大幅に減らすことが可能です。

ボトックス注射による発汗の抑制はわきにある汗腺にも効果があります。わきにある汗腺はアポクリン腺と呼ばれ、そこから分泌される汗は不快な臭気であるワキガの原因です。従来は外科手術でアポクリン腺を切除するのがワキガ解消の一般的な方法でしたが、大きな傷跡が残ってしまううえに体への負担も大きい問題がありました。
その点、ボトックス注射なら残る傷は注射針を刺した跡だけなのでほとんど目立ちません。

体への負担も少なく、日帰りで治療を受けることもできます。即効性なのですぐに不快な臭気が感じられなくなるのも大きなメリットと言えるでしょう
その一方でボトックス注射の効果は一時的なものであり、日数が経過すると薬剤が分解されてしまいます。

効果を継続させるには定期的に注射を打つ必要があるので、費用や健康状態などを踏まえて慎重に判断することを忘れてはいけません。